漂流日誌 '07年分

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Diary


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  4月30日   7年目に突入
 早いもので、このHPを立ち上げてまる6年経った。これを書いている時点のアクセス数が28万件。毎年書いているが本当だから仕方がない。ネットで知り合えた方々、ネットだからこそ知ることのできる情報や、手に入る全世界のがらくた(失礼m(_ _)m)、そのおかげでこんなに楽しくも充実したAVライフを教授できている。当方は幸せ者だ。み〜んな感謝!

  4月29日   わがままなユーザー
 今日も、STEREO5月号の村井裕弥先生のオーディオ巡礼九州編その2(P195-198)に取り上げられたバクーンプロダクツ開発室を訪ねた。筆頭の村井先生ご夫婦の写真、まさにこのお二人が先日「あーく」にお越しになった。特筆すべきはこの奥様、どのようなご経歴か知るよしもないが、音にはやたら敏感な方だった。
 ところでバクーンプロダクツ、むろん、当方は何度足を運んだか分からない。でも、主宰の永井氏は、正直「また来たか!」と呟いておられるやもしれない。だいたい当方がお邪魔するには理由があってのこと、それもろくな理由じゃないから。さて今回はと言うと、SATRI回路の組み込んである機器を全て持ち込んで、新SATRI-ICに換装してもらおうというのである。既に三台持ち込んでいて一応換装済みなのだが、うち一台はカプラー配線でチョッとした切り替えができるようにプチ改造を依頼するために、もう一度持ち込んだ。そしてDAC2000Kと共に、無理矢理その場で換装・改造をしていただいた。と、その瞬間、「あっ、新ICの第一ロット分を丁度使い切ってしまった!」。いやー、持ち込んでいなければ、次のロットが出来上がってくるまで待たねばならなかったハズだ。ラッキー!!
 
 しかしである。こんなメーカー、日本広しと云えどもバクーン以外にはないかも。メーカーは、ユーザーが製品に勝手に改造したり設定を変えたりしたものはメンテの対象外として鼻にも掛けてくれないのが常識。ところがバクーン、ユーザーがいかに改造していようとも、不具合を修正してまで新機構を組み込むバージョンアップをしてくれる。実は、正にその様子を拝見させていただいてきた。あれだけご苦労されてバージョンアップしても、料金は同じ。正直貧乏だ。我儘ユーザーには誠有り難く、仏様みたいに見えてくる・・・ん?(・_。)? バクーンって仏壇屋の2階にあるんだったな。関係ないか。
 
 丁度、AMP5540mk2のIC交換中に割り込んだのだったが、自分の機器の交換が終わったら、早速試聴したくなって、AMP5540mk2の完成まで待っていられなかった。5540mk2、旧ICでも凄かったのに、いったいどんな音になったのだろうか。
 

  4月28日   ネタが多すぎて

 何から書いていいのか分からない。「映像」と「音」の両方の話題があるし、音の方だけでもスピーカーとアンプとフォノイコとDAC...これらが全部同時進行。というわけで、一日一個ずつというわけにはいかんだろうし、読まれている皆様には極めて分かりづらい文面になるかも。ご了承いただきたい。
 
 まず208ES-R、毎日ほとんど音が流れていないことがないくらいにエージングを掛けていて、弱音から歪む寸前の大音量まで、様々な入力を入れている。その効果と駆動アンプの改良が相まっていると思われるが、どういうわけか聴感上、低音の量が減ってきた。締まってきたと言うべきか。もともと当アークではダルとまでは言わないが低音過剰だったのが、こうなるとむしろ少々抑制的で、地の底からわき上がるような所謂「底力」と、今少しのアタック感が欲しくなる。ここ一番では出るのだが、出てくる度合いと頻度がもっと増えていい。これをSWで補おうとすると、今のところどうしても合わない部分があって、干渉したようなビビリ音みたいなものが出る場合がある。顕著なのはウタダヒカル。もちろん相当な大音量での話で、通常音量では気になるレベルではないが、ここをきっちりやっておかないと全体にに曇りがかかる。
 
 皆さんの所ではこうなるはずはないと思う。なぜなら、もう一つ、アンプの因子も絡んでいるからだ。駆動アンプはSATRI AMP-5511mk2V8.0だったが、この度、10年ぶりにその肝である電流増幅の要になるSATRI-ICが全面改良され、これに換装したのである。写真はAMP7511のメイン基板に鎮座する新SATRI-IC(黒い基板)。
(http://bakoon-products.com/) 
 
 これがまた物凄い変化で、筆舌に尽くし難い。SATRI AMPは、元々空間表現が得意で周波数特性優秀なのだが、今回、それに加えて鮮度:つまり分解と切れ(ち上がり・立ち下がり)が飛躍的に高まったのだ。低域から高域までの聴感上のスピード感がそろった為か、相対的に低音が締まって聞こえる。また、背景の音が実によく出てきて、聞き慣れたソフトにこんな音が入っていたのかと、改めて分かる場合があるし、5.1(4.0ダウンミックス)ではサラウンド感が良くなった。208ES-Rもサラウンドが良く鳴る傾向にあり、ここにもやはり二つの因子が絡んでいる。
 もう、植村先生がお出でになった時の音とは全く別物になってしまった。でも、映像が一段落して、次に音を追従させるにあたり、当方が目指している方向性と一致する変化なので、これは良し。
 

  4月17日   開いた口がふさがらない

・・・とは正にこの事。うちでは例のBD-HD100が8度目の故障、七転び八起きも疲れた。電源が入っている限り、写真のような状態なのである。アングリ口を開けっ放しで、BDが入っていようといまいと閉まらない、なんとまあ無様な格好だ。すでにディスコンの最終ロット品で、メーカーが対策部品にしたと言っているものなので、これ以上の改善は望めない。決断の時である。いろんな業界でその傾向があるが、AVもくだらんコピワンとかやってるうちに、とうとう日本は追い越されてしまった。韓国では1080pは当たり前だという。日本ではまだまともなBD-Pすら発売されていないというのに、LGはHDMIやアナログ5.1ch出力まで備え、一層二層共に対応したBD/HD-DVDコンパチプレーヤBH100をそれも$1100くらいで出してるし、サムスンは同BD-UP5000を北米で発売予定。どっか売ってないかな?

  4月15日   雑 感
 FE208ES-Rを導入して、その音の違いを考えているうちに思い出したことがある。
 
 家で生の音を、、、と言うからおかしくなる。現実の生活で、音がどこから聞こえてくるかなんて、実にいい加減な感覚である。確かに、視力障害を持つ方々の中には、そのような感覚に際だつものを持つ方もおられるのは事実だ。我々眼明きは、単に聴くだけでなく、振動の感覚、状況判断、そして特に視力など、総合的に「音」を判別している。視力にハンディがある方々も、それ以外の感覚を数倍にとぎすませて、聴いているというより体全体で感じていると言える。
 
 ところがオーディオ、むしろ実生活よりも音の鳴っている方向が分かりやすいのだ。たとえば実生活、複数台の電話があるとしよう。どの電話のコールなのか即座に判断できることの方が少なく、しばしばあっちの電話に走っていって「これじゃない!」とか、携帯が鳴っているが、どこで鳴っているのやらしばし迷うって経験は常。オケのコンサートに行って、どのバイオリンがミスったのかわかる人は指揮者なみの判別能力のある方だ。それとて、コンサートの会場の音場をまんま記録できるものがないわけだし(もしそれが可能なら、10列25番に座って聴いた音を再現できるが)、現在の録音された物の再生音でそこまで判断できるのかという、逆のことも言える。つまり、実音とオーディオ、また一般人のオーディオと音(音楽)のプロのオーディオは違うということを言いたかったのである。だからこそ、オーディオの音は、他人が聴いていいものが自分に適合するとは限らない。つまり、究極は各個人それぞれで違っていいのだ。
 
 しかし、生のすばらしい演奏は、多分、その場のほとんどの聴衆を魅了することができる。ここもオーディオと違うところである。どこにその違いがあるのか。オフ会とは、そこを埋めるべく探求できる場なのかもしれない。

  4月14日   FE208ES-R その3.5.2

 たった数日だが、低域の重心が下がり、高域も多少こなれてきて、爆発して散乱する感じが更によく出るようになってきた。Cも定数変更。ラムダコンの0.33μFでは芯がないが、0.68μFだと「サ行」がやかましい。0.47μFは手持ちにラムダコンがなく、Jensenを試したが、相性はベストではない。FOSTEXのWeb.shopでも0.47μFだけが売り切れで、どうやら皆さん買い尽くしたようだ。というわけでラムダコン0.22+0.33=0.55μFを試している。
 
 背景の環境音や布の擦れるような音に敏感に反応する為か、立体的音場の再現に優れる。歌詞やセリフが聞き取りやすい。高音域の干渉を指摘する諸兄の使用報告もあるが、この独特の高音域をどう生かすかがこのユニットの使いこなしの要のようである。
 比較すれば、どうもESの方が調整に長けたベテランマニア向きで、ちょっとやそっとではうまく鳴らない。ES-Rの方が当方のような素人のポン付けでも鳴りやすい印象。音色そのものもES-Rの方が当方には合っている。もっとも、より深い使いこなしはあるのだろう。

  4月10日   FE208ES-R その3.5.1
 毎度のことだが難しい。もはや「スーパーフルレンジユニット」と呼ばせて頂きたいFE208ES-R、ネッシーVとの相性は抜群だ。このおとなしい「あーく」のシステムであっても、切れ味が鋭くグンと前に出てきて、当方が目論んでいたイメージに近い。ある程度以下の空間容量の部屋なら、上下にユニットを繋ぐ必要もないのではないか。逆に容量の大きい部屋では上下を足さないとちょっとだけ寂しい。上下に伸びれば伸びる程に、上下に付加するユニットのクロスが難しくなる。そんなに低い所や高い所でクロスしてまともに鳴るユニットは限られているし、急峻なカットオフをしようとすれば、そのデバイスもデジタルチャンネルデバイダぐらいしか考えられない。これとて、低域は鋭くカットできるとしても、高域を20kHz前後でクロスできるような高性能なものはない。
 
 ということで、FE208ES-Rはパワーアンプ直結、ス−パーウーハーはハイカット38Hz/48dB/oct、T-500Amk2は0.68μFのCのみでローカット・正相接続・208ES-R取付面より6cm後退。これでアンプが二個余った。しかしこれも暫定。何せ、聴感とスペアナのグラフが一致しないのだ。特に高音域で顕著。聴感で合わせると6〜12kHzが凹むが、スペアナ見ながらフラットに近づけようとすると、劈くような音になってしまう。もしかしたら、指向性が鋭すぎて、へたくそなマイク設定ではちゃん拾えていないのかな?

  4月8日   FE208ES-R その3.5
 更に高音域が伸びて、フルレンジとしては性能が上がったと言えるのだろうが、かえってスーパーツイータとして使える物が限定されるし、あったとしてもクロスが難しい。むしろ、低音域の音圧の上昇は予想外に大きく驚いている。ネッシーVに取り付けた場合、サブウーハーは必要ではないし、爆風のような超低音の入っていないものならスーパーウーハーすらも必要ない。またしても、中高音域を下げてスーパーミッドバスに使いたくなったりする当方だ。しかし、エージングが進むまでは、いましばらくスーパーフルレンジとしてやってみよう。

  4月7日   FE208ES-R その3
 ネッシーの場合、T-500Amk2を能書きに書いてある推奨のポジション(バッフル面から6cm後退)にするためには、208ES-Rのリングは必須。なぜなら、そうするとSP端子が煙突にぶつかってしまって、5cmしか下げられないのだ。リングの厚みがそれを助けてくれる。正相接続、Cは0.33μFでまあまあか。古ーいラムダコンを持ち出してきた。
 
 高音域が出るせいか、208ESよりセパレーションがいい。その分、左右の定位がいいがセンターが少し寂しい。上下もよく出る。頭の位置が少しでもずれると定位が悪くなる。その辺はとてもシビアだ。208ESより高音域が伸びていることは前述したが、低音域も伸びていて、SWがいらないくらいだ。SWは、相当うまく被せてやらないと、かえって濁らせてしまう。色気みたいなものは全くないが、原音とも少し違った感じで、音場定位がいい。使いこなしが楽しみなユニットであることは間違いない。

  4月5日   ガラガラポン
 換装したまんま、その他のパラメータは何もいじらずに「まるちのマルチ」で鳴らしてみたが、何の違和感もない。しかし、これじゃあまりにもつまらん。ほんのちょっとだけしか鳴らしていないし、全くの新品状態なので、判断するには時期尚早なのだが、なんだかスーパーツイータ一個の追加でもよさそうなので、次にT-500Amk2をC(0.68μF)のみで繋いでみると、音色は非常に良くマッチする。208ESRのセンターキャップと500Amk2の振動板の材質が同じMgということもあるのだろう。逆に、独特のMgの音(?)とも言えるかも。これは本質は変わらないだろうけど、ある程度エージングで解決できるかな。ローカットの方法はまだ他にベストチョイスがあるだう。
 
 これまでのFEシリーズとは中高音域のツッパリ感が違う。208SSの荒々しさとも、208ESの歪は減ったけれど芯に生堅さが残る中高音とも違って、一定音で耳に突くことも少なくなっているが、ただただ優しい音でもない。中音域を減衰〜カットするのはもったいないと言うか、一発の良さを採った方がよさそうな感じだ。中低音域はさらに量感とガッツが増しているようにも感じる。FE-208ESとしては、これ以上当方の好みに近づけるのは難しいだろうところまで来ていたし、208ESRの方がさらなる可能性を秘めていると判断した。こうなるといったんガラガラポンにしなければならない。この中高域をカットしてスーパーミッドバスで使ったら、FOSTEXさん、「なんてことするんだ、6年間の我々の努力はなんだったんだ〜!」って怒るだろうなぁ。

  4月2日   来た、付けた。

 夕方、三度U氏の訪問を受けた。本日はU氏、3週間にわたる九州PJ調整ツアーの熊本地区の中休み、午前中は阿蘇方面を観光され、その帰りに「遊びがてらきました」とはおっしゃるものの、やはり随分と心配をおかけしていたのだなと思う。恒例となった感のあるイノセントのBDをこれまた恒例となったPS-3でお見せする。当方の細かな色目の要望をチョチョイと調整、かつ最終チェックしてもらうと、そこにはもう当方のほぼ理想の画があった。VPH-1292の特徴である精細感あふれる画だ。あとは暗黒化を徹底することである。しばし堪能。
 
 そうしているうちに宅急便が届いた。なんとFE208ES-Rだった。早速開梱。U氏も興味深げに「ちょっと持たせてください。」と。笑談していると、熊本歓迎会の時間が迫ってきてご一緒させていただいた。会場には、mさんを始め、熊本で調整を受けた〜これから受ける方々が集まっていた。1年4ヶ月前のU氏来熊とほぼ同じメンバーだ。話は弾み、暴走する。楽しい時はあっという間に過ぎ去り、午前様になって解散。
 帰宅後さっさと寝ればいいものを、どうしてもやっておかないと寝付けないことがあった。そう、ネッシーVの208ESを208ESRに換装するのだ。208ESRのコーン紙の色、かっこわるいという評判もあるが、当方はこれはこれで好きである。そもそもコーン紙が真っ白い方が珍しいのであって、当初、当方はむしろ208ESの白いコーン紙には違和感を感じた。音は、眠くてとても聴いている状態ではないので、おやすみなさい(^_^;)。

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