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ALBUM

バクーンの永井氏に、既存のEQA-5620の改造進化版の製作を提案、と言うより無理矢理制作を強要してしまった。
究 極
究 極

また永井氏がイリュージョンをやった。Direct Gain Control EQ-cercit という全く新しいフォノイコライザ回路を開発した。従来のイコライザ回路は、電流出力を電圧に変換し、その電圧をRIAAカーブに従って分割していた。これは普通のアンプでVRを使ったゲインコントロールと同じで、電流出力の電圧は周波数に関係なく一定になる。
 DGC回路は電流出力をRIAAネットワークに直接接続するもので、SATRIアンプのゲインコントロールと一緒の考え方。この場合、電流出力の電圧がそのままRIAAカーブになる。つまり、ゲインがRIAAカーブと同じように周波数によって変化することになる。そのため、ロスが0になるので、情報が減る要因がなくなったわけだ。以上、永井氏の受け売り。
 
 バクーンとしては、フォノイコライザーの基本回路開発はこれで打ち止めだという。究極だという自信の上での事らしい。それなら当方のスペシャルにも載せて聴いてみなくてはならんだろう。
 ということで、いつものごとく我が侭。本日持ち込み改造終了。世に出るDGC回路第一号機だ!何かの小さな基板でも追加するのかと思いきや、基板からバリバリ素子をむしり取ってゆくではないか。オイオイ、大丈夫なのか?コロンブスの卵的発想で、従来の回路の一部をすっ飛ばして、直結出来るようにする改造なので、素子が減るのは当たり前。ちょっと定数(?)の決定で何度かリトライされていたが、2時間ほどで出来上がった。
 
 まだハンダの熱も冷めやらぬ間に早速試聴。カートリッジはふる〜いSPU、、、そが信じられない程のHi-Fiなのだった。イヤ、もしかしてSPUって本当はこんな音だったのかも。改造前はわずかにガラス質で、低域は瞬発力もあるけれど、どちらかかと言えば豊かさや深みが得意だったのだが、激変。もうこれはマスターテープの音だ。5630、これまでいろいろと改造を重ねてきたが、今回が最も音の変化の大きく、しかも最も当方の好みの音になっていた。

POW-1020
POW-1020

この電源ユニット(POW-1020)が製品化された。PRE-5420mk2-SP01(写真)とEQA-5630-SPに追加可能。
http://bakoon-products.com/

新 SATRI IC
新 SATRI IC

2011.11.07 SATRI-ICが更新された。組み込まれたトランジシタの数が10倍になった。PCで例えるなら、CPUの処理能力が桁違いに上がったようなものだろう。この場合は、処理能力というより増幅精度が増したということらしい。2グレードがあって、この真紅の基盤の物はEXタイプ、その上にトランジスタがさらに2倍になった紫の基盤のULタイプがある。ソケットに差し込む形になっている。いつでも載せ支えられるようにではなく、確実性を上げるために、結果こうなったのだという。このソケット、固くて簡単には抜けないので接触は完璧。ど素人は抜き差ししないほうがいい。

新 SATRI. IC その2
新 SATRI. IC その2

 これが心臓部。さあ、音を・・・と言いたいところだが、ちょっと問題発生。度重なる改造が祟ってか、ICの後段のトランジスタが壊れた。しかし、このトランジスタがディスコン。う〜ん。

EQA5630mk3
EQA5630mk3

 2011.11.21、完成したというメールをいただいて、受け取ってきた。前の写真と比べてわかるように、メイン基盤はグリーン縦型からフブルー横型の新型に交換されている。というわけで、型番もEQA-5630mk3(プロトタイプ)ということになった。

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Last updated: 2022/12/25

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