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ALBUM

バクーンの永井氏に、既存のEQA-5620の改造進化版の製作を提案、と言うより無理矢理制作を強要してしまった。
SATRI cercuit V.7
SATRI cercuit V.7

'04/12/28
 更なる高みへ。電源をSATRI cercuit V.7にバージョンアップ。前の写真と比べれ部れば一目瞭然。元々トータル4千μFのOSconの林だったところに、4万μFものコンデンサが追加され、ヒートシンクには複数のトランジスタ回路が付け加えられた。電源配線が±のみでグランドがない特殊な電源。
 
 見ただけでいい音しそうで、胸ふくらんで試聴した。が、まだ問題あり。何故かLチャンネルのみハムを引く。すでにハイエンドパワーアンプ5501に V.7を載せた実績があり、いろいろと対策を講じて頂くものの、どうしても取り除けない。しまいには合計84,000μFkものコンデンサーを奢ってみたが解決には至らず。音自体も、電源方式が変わっただけで傾向が大きく変わる。音像定位もピンポイント、ますますアナログ的ではなくなって良いような気もするが、どことなく生気がない感じもある。
 
 すると突然、永井氏、
「こりゃダメだ・・。回路をやり直すから時間下さい。」「エ〜ッ!?」
任せるしかあるまい。年を越す可能性あり。お年玉にでもなればいいか。

EQA-5630完成
EQA-5630完成

 当方の我が侭計画発足から1年+α、遂にこれで完成と言って良いのではないか。ド素人の誠に無謀な希望を達成して頂いた Bakoon Products主宰の永井明氏には、ここで改めて感謝の意を表したい。
 ユーザーのハチャメチャな希望を、密なコミュニケーションを取りながら完成させて行くといったような事、ガレージメーカー(失礼!)だからこそ、できたことではないだろうか。また、そのようなメーカーが身近にあるという幸運にも感謝したい。
 外観的には、ボンネットがシースルーのアクリルからアルミに戻った。パワーアンプ並に発熱する回路が入ったためで、ヒートシンクは伊達ではない。つまみは相変わらず電源スイッチのみが生きていて、左と中央のものはダミー。それから、もうバッテリー駆動の必要もなくなったので、背面の切り替えトグルスイッチも撤去された。

これが秘密?
これが秘密?

 中身は、前回の写真とは全く別物になっていた。OS-conではなく、40,000μFものGX-conの林で、整流回路らしき基板とは別に、ヒートシンクにパワーアンプかと見まごう FET回路が取り付けられていた。これ以上詳しく説明しろと言われても、電子回路なんかわからない当方にはできないので、中身の写真はなし。
 電源ユニットとイコライザーユニットを繋ぐ電源コードが3芯から2芯×2に変わった。トランスは、サイズは以前より少し小型の物が一台。そこから線が4本出ているところがミソか?この線、妙に細いけれど、これでいいのだそうだ。電源のSATRI Link:電流伝送だから線材の影響が少ない・・・とか何とか仰っていたが、当方には何の事やらさっぱりだ?(@_@)?。

EQユニット
EQユニット

イコライザーユニットの内部には、定電圧回路らしき物の後に、これまた40,000μFものOS-conの林が移植されていた。
 永井氏曰く、
「これは全く新しい電流伝送電源回路で、SATRI cercuit V.7.2としましょうか。貯水池に水道の蛇口を付けたようなものです。」
とのこと。全く訳が分からん当方であった。
 音は、バクーン視聴室で聴いていた限りでは、何やらただ者ではないリアリティは感じられたが、悪く言えばごく普通の音と言えなくもなかった。しかし、「あーく」に持ち込んで接続すると、驚嘆! 以前にも増して物凄い切れ味で、正にカミソリ。これを聴いてしまうと、以前は粒子がまだ荒かったと感じる。音像は前にも出てくるようになり、結果、音場の厚みも増した。音像の輪郭線がなく、そこから回りに拡がって行く響きさえも聴き取れるようだ。低域は空手の突きみたく、やたら立ち下がりも早いので、ちょっと量感が不足気味にも感じられる。この辺はOS-conのバーンインを待ってみよう。
 
 当方、また変なことに気が付いた。このフォノアンプとPRE-5410の主基板は共通していて、回路も共通部分が多い。ケースまで同サイズだ。ということは、この新型電源をほぼそのままPRE-5410にも移植できるのではないか。永井氏に恐る々々尋ねてみると、間違ってはいなかった。もう、変な虫は騒ぎ始めている当方である。PRE-5410を持っている方、みんなでバージョンアップ作戦を敢行しませんか?
 
 最後に、永井氏の一言。
「こんな馬鹿げたものを作ることなんて、まぁ、竹男さんに言われでもしないとありませんからね。でも、こうやって発展していくということもありですね。有り難いことです。」
当方、
「はぁ・・・(*^_^*)。」
---------- 終わり ----------

終わらないバージョンアップ
終わらないバージョンアップ

見てくれも性能のうち。当方はあまりこだわらない方だが、これだけ力を入れた機械のフロントパネルが穴だらけなのは遺憾。ということで、特別にパネルを作っていただいた。パネルまでもスペシャルだ。中央には誇らしげに Bakoon Productsのロゴバッチが。
 で、これ、単にフリントパネルだけ変わったんじゃないことは、お察しの通り。その後、電源部の整流を理想的にするSATRI回路V8.0、そして2007.04.29には、信号基板のカレントミラーの精度を向上するV9.0、そしてSATRI-IC Ver.4.3にVer.9.0の考え方を導入した新SATRI-IC(SATRI-IC-SP.Ver.1.0)に換装した。どっか一部の帯域だけ突っ張ったり、不自然な位の〜オーバーシュートしたような切れ味だったり、オーバーダンピングだったりそんなことは皆無だ。

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Last updated: 2022/12/25

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