「レコード芸術」という名前に全てが現れている。長岡先生がエッセイを書かれていた頃には良く購入していた。世間がCDになっても、パッケージメディアには変わるところがなく、適応してこられたのであろう。しかし、ファイルは、、、しかもその製作過程や想定されている再生環境は、当方の目指すオーディオではない。もっとも、音しか聞いていない当方ではあるけれど、「告別の辞」はなんとも寂しく、心痛いものであった。
先日から報告している山下達郎さんの「LP」の再発や、今更続々と各メーカーから最新のLPカートリッジが発売される事でも、パッケージメディア、特にLPレコードの長い寿命と存在価値がわる。しかし、これらは過去の遺産を楽しむもので、残念ながら新録LPが復活することはない。
音が入っているLPは、あのサイズだからこその視覚的デザイン性、針を下ろすまでの前戯による心の準備、片面25分程度の集中できる演奏時間だったりする。映画を含む映像は、その表現自体が映像なので、必ずしもパッケージでなくてもいいが、パッケージになっていてその成り立ちの背景がわかれば更にいい。
|