漂流日誌 '09年分

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Diary


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  6月18日   S/Nは向上したけれど
 G90に交換してもう一つうれしいことがある。それはファンノイズが激減したことである。床置き、正確には視聴位置の目の前の専用台に設置する方法では、ビーズスクリーンの特性をフルに発揮できることや、結線が最短で済むこと、接続の切り替えやいじり回しやすいなどの利点がある反面、冷却ファンの音が直接聞こえて喧しいという欠点がある。特にVPH-1292は、その異名が「ブンブン丸」と言われるように、大音量で視聴するのなら何とかなるが、それでも固定画素PJをお使いの方々にすれば、おっそろしいぐらいの大きな音なのであった。これが、G90は感覚的には1292の1/10くらいなのである。ただ、その後方排気が視聴に非常に邪魔!付け焼き刃の対策を講じているのだが、その工作の出来映えが恥ずかしくて写真を掲載できない。考え中。

  6月14日   ある実験:初報告?

 DLIA-HD100とVPH-G90のツインスタックをやってみた。目的は単なる興味と言っておこう。方法は、HD100は僅かにクロスハッチがゆがんでいるのだが、レジ調整ができないので、G90のレジ調整でHD100のクロスハッチに合わせてゆく。これがみごとに合ってしまうのである。そして出力2系統のスイッチャで同時出力して投影する。結果を示す写真を一枚だけ公表する。静止画面では、メチャメチャ明るくて立体感すら出てくる感じがするが・・・ちなみに、手ぶれやシャッタースピードに問題のない写真であることを付け加えておく。

  6月13日   本調整

 昨日、一応機械的なレンズフォーカスと電磁フォーカスともに追い込んでもらったのだが、本日は入力の種類(周波数等)に対してのレジメモリー作りと、フォーカス再調整だ。天つりを床置きにすることで、強靱といえどもアルミの筐体は重みで僅かに変形する。一日経って投射してみると、RGBそれぞれのクロスハッチがわずかずつ下がっていることが見て取れる。たとえ筐体の変化が1mmであっても、4m弱の距離にあるスクリーン上では目に見えるずれとなって映し出されるというわけだ。
 
 しかし、このB管の濃さと切れは凄い。これがG90のパワーの源か。G90側の調整があらかた終了し、最後にスケーラ(VP30)側の設定を見直す。G90は当然当方の意向を十分に反映した調整をして頂いたのだが、VP30のデフォルト状態では、当方の好みとしては僅かにどぎつく感じられていた。慣れかなとも思ったが、そこはU氏。ちょいちょいとVP30の設定をいじっては、「これでどうですかぁ〜」と、変化させてくる度に、グッとイメージに近づいてくるから凄い。遂に当方、不満を言うところが見つからないところまで来て拍手。「ありがとうごぜーましたぁ!」

  6月12日   G90点る

 今日、床から台上に這い上がったG90の勇姿。従って野に下った1292の姿もあるということだ。
 
 昨日、はるばる1350kmもの彼方から車でお越しくださったU氏、朝も早うから設置・調整においで頂いて、二人で1292を降ろし、G90をまな板にのせた。さすがにレンズをハズして軽量化したことは言うまでもない。とりあえずスクリーンに投影、ランタイム354時間を確認、ボンネットを開けると少々の薄い汚れはあるものの、サッと一拭きでアルミ部分は光っている。CRT焼けも全くない。外観にもキズはナシ。
 
 荒調整をしていただいている際、左右に陽炎のようにゆらゆら、じりじりと揺れる現象が発生。一旦、基板を全部差し直して再度On。OKだ!天つりされて数年、地べたに降りてまだ3週間、上下ひっくり返ったわけでそんなことが原因か。一番使う周波数を入れて、全体のマグネフォーカスを合わせていくに従い、その実力の片鱗が現れる。見たこともない輪郭鮮明な小さなドットが出てくる。赤はより赤く、青はより青い!
 
 こうしてみると個人的にはデザインは1292の方が好みである。また、G90は1292の後継機ではないことがはっきりとわかった。全く趣を異にする映像が出てくる。感覚的にはHD100より明るくダイナミック。その圧倒的なパワーは当方の想像を遙かに超えていた。
 
 ただ、良いことばかりではない。人が作った機械だから、弱点というか欠点もかならずある。それは・・・意外なところにあった。1292は後ろから吸い込んで上(床置きの場合)に排気するが、G90が前から吸い込んで後ろへ排気する。床置きで使用すると、この乾燥した生暖かい風が、膝から体前面、そして顔にもろに当たる。映画一本見るくらいの時間が経過すると、のどが痛くなっているのだ。健康に悪い!だいたい、G90の直後で視聴するなんて事は想定されていないのだろう。
 
明日に続く。

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