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Diary


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  8月31日   SACD元年

 フォノイコが解決するまで、なかなか真剣にLPを聞く気になれないでいる。だったらその間にSACDでも聞いてみようと、10枚ほど購入したまま未試聴のSACDを取り出してきた。試聴機はYAMAHA DVD-S2300。モールドの脚対策も難しく、現用のCD-PやLP-Pに比べたら、コンパチである上に価格帯が数段違う事も考慮しておかねばならない。
 
 これはその内の一枚。お値段は3600円するが、SACDは物によっては4000円を超えるし、チャイコフスキーの交響曲4番と春の祭典の2曲が納められており、むしろお得。詰め込んだためか2曲の局間が短くてびっくりする。初めてSACDを聞いた時にも感じたこと、静寂感がCDとは違う。CDにありがちな生固さがない。当たり前だがLPのノイズがなく、細かい音も良く出てきて空間を感じさせる。fレンジは十分、低域も実に力強く音程もよく聞き分けられる感じがする。LPの特徴で、CDではなかなか出てこない恐怖感みたいなものも出してくる。LPとCDのいいとこ取りのようだが、LPに比べるとやはり実体感というか(単なる歪みかもしれないが)、何か今一足りない。しかしこれも、もっと高級なSACD専用機なら変わって来るのかもしれない。
 
 コロボリー、DMPの三輪車 やダイアローグでも同じ印象であった。ご機嫌だったのは我々の世代、青春まっただ中に聞いたプリズムが、より高音質でイメージ通りに再生されたこと。これは楽しめた。
 
 もちろんSACDが全て良い訳ではないだろう。LPやCDでも評価の高いものばかり購入しているから今回の結果になっているという可能性は大きい。DSDリマスター盤だけでなく、DSD recording のものも聞いてみたい。「あーく」は映像に続き、SACDも元年になりそうだ。そうなるとSACD専用機が欲しくなってくる。

  8月7日   Dynabector に再びエール

 先日Dynevector のHPを見ていたら、'01/12/15の日誌に掲載したDV-507(http://www.hpmix.com/home/takeo/D11_8.htm#44)が
MKUになっていた(http://www.dynavector.co.jp/dvcart/frame-cart/frame.html)。
外観はMKUの刻印と小さな金色プレートが付いたくらいで、ほとんど変化がないが、どこが変更されたのかと興味津々。それが小さくはないのだった。感度を支配するベアリングが選別品に、最も不安定要素であるシェルを接合するコネクターがチャッキングロックに、ダンピングマグネットがサマリウム・コバルトからネオジウムに、アームリフターも容量増加で耐久性アップ、線材の変更、、、と多岐にわたる。このご時世に、もともと完成度の高いDV-507、何故ここまでしなければならないのか。その執念に敬意を表したい。
 
 さて、ここで終わらずに先がある。ちゃんと当方の例のワガママが顔を出した。すなわち「DV-507をMKU並に改造してくれ。」と直メールしてみた。そしたら何のためらいもなくOKと言うではないか。しかもその費用も、ほとんど完全にバラして組み直さなければならないにも拘わらず、今までのメーカーバージョンアップの経験からすると格安である。すぐに送った。昨日返送されてきた。その間、わずか一週間。
 
 早速、設置試聴した。変化は小さくなかった。まず、ガタは皆無だが動きはかえって非常にスムーズになり、水平・垂直両方向の感度が上がったことが、触るとすぐに分かる。コレットチャックは画期的で、シェルをがっちり銜え込んでびくともしない。オリジナルの音は、EPA-100mk2に比べると整理されていて、その分安定感を感じる音であったが、バージョンアップ後は、情報量が増え、より細かい音まで出してくるようになった。低域はむしろ見かけより薄い感じ。唯一の弱点である主軸の固定方法(とは言っても、ほとんどのアームがこの方法を採っていて、EPA-100mk2が特殊なだけ)を改善すれば、この辺も変わってくるであろう。というわけで、当方のDV-507はDV-507MK1.5になった。

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