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Diary


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  3月26日   ばちくり返し状態
 意味がわからん、という方々のために熊本弁口座。「ばちぐりがえし」とは「何でもかんでもひっくり返したみたいに、ぐちゃぐちゃにちらかっている状態」を示す言葉。どうしてかというと、またまた SATRIアンプのせいである。もちろんただの2chであるからして、オーディオの基本をはずれるものではないが、出て来る音が根本的に違うので、今までのセッティングを大きく変えなければならなくなった。セレクターの関係による器械の配置、音の拡がりや迫り方の違いによる視聴位置やPS位置等々の変更が必要。というわけで、現在「ばちぐりかえし状態」。よって本日の写真はナシ。
 ところがPJのXV-Z10000、唯一の欠点である焦点距離が遠いことが災いして、視聴位置を変えられない。この際は少々画質の低下を招いても、短焦点コンバージョンレンズを取り付ける事にした。しかし以外に画質は落ちない。これで解決、、、と思いきや、今度は床コンセントの位置に邪魔されて、移動は60cm止まりとなった。本当はあと60cmスクリーン(SP)に近づきたかった。
 SATRIアンプでネッシーが強力に鳴るようになった分、SWの音質が更に柔らかく感じるようになった。ここで手持ちのパワーアンプを試すに、MX−1からTA−N1に選手交代してよりバランスは良くなった。試しに SATRIアンプでSW−7を鳴らしてみると、流石にパワーが足りない感じだった。この状態でネッシーを5511mk2と改造復活9500mk2で鳴き比べしてみた。9500mk2大健闘!でも音場の広さは5511mk2が勝っているし自然な力強さがある。そのパワー、価格、重量差を考えると首をひねってしまう結果であった。
 徹底的に2chで照準を合わせて、その後にマトリックスをやってみようと思う。ただ、 SATRIアンプってマトリックス結線は可能なのか?

  3月25日   秘めたる野生

 またSATRI回路の話。開発者の永井氏(上:熊本の「オーディオ道場」での写真。仕事上の理由とはいえ当方ばかり顔を隠して申し訳ない)や大勢の使用者の方々には極めて失礼な話となるかもしれない。が、決してこき下ろしているのではなく、その逆であることをご理解頂きたい。
 少し自分の音が分かったのだ。じゃあ、今まで自分の音を知らないでオーディオやってきたのか、そうだったのかもしれない。当方軟弱者で、現代人そのものの生活を送っている。ちょっとそこまで車に乗ってしまうし、食い物といったら柔らかい物ばかりで、しかも咬まずに早食い。仕事上仕方ないとしても、いつも過剰なまでのエアコンのもとにいる。おかげで肌は真っ白、夏の日中なんぞにお天道様の下に出れば、クラクラってなもんだし、一寸走ればゼイゼイ、硬い物を噛みしめていると顎が疲れてくる始末。しかし、オーディオはその反動か、求めているものは現実にはない「野生」そのもの。つまりダイレクト、音の快感や恐怖感、極めて実音に近い〜実音を超える音による感動〜ストレス発散だったらしい。それを改めて分からせてくれたのが今回の SATRIアンプだった。正に「悟り」?!。
 ここからは、異論の多いところ。SATRI回路を使用した一連の製品、細かい理由はいちいち挙げ連ねないが、お世辞にも完成度とか上品さとかを云々できるものではない(以後の文章はTE27さんの掲示板にも投稿した)。ある意味では製品としては野蛮、積極性の固まり、もの凄いストレート。ハイエンドとは正反対で作りっぱなしの音(音を作っているのではなく器械を作って音作りをしていない)で、完成度や上品さを求めてはいけないのかも。つまみなどで調整できる猶予は全くないが、自分で手を入れることができるところの多いことこの上なし。

  3月22日   スーパーDVD-P

 本日も昨日の続き。中国製逆輸入(持って返ってきた)の一応SANYO の ベーシックDVD-コンパチP、永井氏が持参されたもの。永井氏、いろいろとやられていて、Phono EQ、DAC、はてはマイクまで制作されている。そのオリジナルマイクを使ってご自身で生録されたピアノ即興CDを頂いてしまった。このCD、永井氏試聴室で拝聴した記憶と、「あーく」におけるVRDS-25xsでの再生音があまりに違うのである。別のCD〜別の曲だったかなと訝しくなる程に違うのだが、何故だか分からなかった。原因はこのスーパーチープ・スーパーDVD-コンパチPだった。
 外観ではデジタルアウトが増設されている(?)以外変わりはない。持ってみても軽い。アナログ出力は2chしかなく、金メッキすらされていない。音は、とにかく生きた音というか、悪く言えばやりたい放題の野放図、作りっぱなしの音で外観や価格からは考えられない広大な音場。比較すればVRDS-25xs は、音も音像も引き締まって表情が硬く、贅肉なんて言葉は全くあてはまらず、音場はより奥へ展開する。逆じゃないの、って言いたくなる。絵も「10000円のDVD-Pの絵です。」と後で教えられれば、ひっくり返るに違いない。内心、相当悔しかった。
 このDVD-P、全てのコンデンサをOSコンに交換してあるとのこと。これにより、全体のインピーダンスが下がってノイズが極端に減少することがこの音と絵を生み出しているのだそうだ。デジタル回路が混在するところでは、機械的強度も重要な要因ではあるが、いかにジッターが減るかが最も大きな鍵となるらしい。同一器械内では、部分的にノイズを減らしても、ノイズは高いところから低いところへ流れていって、低いところを汚染してしまうので、全体のノイズを減らさなければならない。
 永井氏の考え方は一貫しておられ、精度を究極まで上げって行くことで、短期・長期的時間同一性が正確になり、音は良くなるはず。NFBが必要なく、スイッチング歪みやクリッピングの生じないSATRI回路は、これを実現する究極の手法なのだろう。この先、電源の安定を含め、Ver.10まで構想はできているのだが、Ver.7以後の実現には、費用が乗じてゆくし、現実的にこれ以上の精度が必要なのか、と考えあぐねている、とのことであった。
 このSATRI理論とでもいうべき考え方、一日して成らず、実は15年間も続けていらっしゃるのであった。昨夜は「これから連休中に100wのSATRI ver.6.2のアンプの制作にはいるのだ。」と言ってお帰りになった。

  3月21日   SATRI Amp. その2

 続編。SATRI-IC V6.2 を搭載したPower Amprifier AMP-5511mk2 だ。続編・パート2・mk2 ・・・概して成功しているものの方が少ないが、HMA-9500mk2 は誉れ高きmk2 であった。そこで、これは現役としては大成功のmk2 であると太鼓判を押したい(但し当方の耳で、ということは念をおしておく)。誠に光栄なことに、昨夜、開発者の永井明氏が、直々に「あーく」に持参されたのである。カレンダーが本日に切り替わるまで、試聴したり、開発の裏話を聞いたり、その他専門家からのアドバイスを頂いたりと、とても楽しく有意義な時間を過ごすことが出来た。ところが、話に舞い上がっていて、不覚にも一緒に写真を撮らせて頂くことをす〜っかり忘れていた。残念!!
 筐体はステレオPAにしてはコンパクト、120×330×370mm、約10kg。フロントパネルは5mm厚のメタリック塗装を施したアルミ板、天側版は黒梨地塗装のアルミ板で厚くはないが、コンパクトが故、強度は十分。向かって右手前にPhenix製のトランス、放熱フィンの見える左側にトランジスタの基盤がある。コンデンサーは三洋のOSコンとGXコンを使い分ける。OSコンは特にオーディオ用というわけではないが、非常に低雑音の優れたコンデンサーだということであった。入力3系統、うち2系統がRCA、1系統はSATRI-LINK というBNCで繋ぐ電流入力。中央のボリュウムはゲインコントロール。基本的にはPRE−7610と同様のSATRI回路。AB級50w級、と表現はされるが、gm素子による信号増幅部分のAB級ではなく、原理的にNFBの必要がない。バイアスが深いため、やたら熱くなる。普通のアンプでは、温度保障回路が付いているので、バイアス電流は変動するが、5511Mk2では、バイアス電流を一定にするだけで、温度保障回路は入っていない。そのため、どのような温度でもバイアス電流は一定になる。その関係で、電源ONから5分間待たねば音が出ないのが難点だが、普通のgm素子増幅アンプでもランニングには30分以上かかることはザラである事を考えれば、むしろいい方かもしれない。この辺の正確な説明は当方には無理、http://www.tachyon.co.jp/~bp/を参照されたし。しかし、この方式を単にamprifierと呼んでもいいのだろうか?
 以下、PRE−7610とSATRI-LINK、またはCDPと直結での印象。音は、シンプル・ストレートという他にない。特有の音色がなくソース次第。音場が特に広く、9500mk2を凌ぐ初めてのアンプと思う。マトリックスよりも2chの方がクリアな音場で、2chでも十分に拡がり、側方、上方はもちろん、うまくすれば後方定位が可能。50wということで力が足りないということもなく、200wを豪語するTA−N1と比較してもそう遜色はない驚くべき不思議なアンプだ。騙されているんではないかと心配になる程だ(失礼)。ただ、録音をそのまま出してくるので、つまらん録音のソースではなんとも汚いつまらん音になる。この辺は好みの大きく分かれるところだろう。
 気になるお値段、いろいろとオプションがあるが、ベーシックモデルで\250,000とのこと。

  3月18日   SATRI Amp.

 Bacoon Products のPRE−7610というSATRI回路を採用したプリアンプを試聴する機会があり、一発で惚れ込んで即発注、3月16日「あーく」にやってきた。
 SATRI Pre Amplifier - PRE-7610の仕様。ゲイン:20dB、入力:電圧x3、電流x2、出力:電圧x1(高級RCA端子)、電流x1(BNC端子)、バイアンプとして使用する場合、電圧出力端子をバイアンプ高域用、電流出力端子をバイアンプ低域用として使用可能。音量調整ボリューム (オプション:直列式アッテネータ、当方はDELE金皮抵抗版) 。前面パネル:茶色メタリック塗装天板:アルミ黒縮み塗装、シャーシ:黒塗装。 サイズ:H76 x W235 x D345、重量:2.6kg 定価:\125,000+α。脚はモールド4ヶ。これと、底板に直づけの素子があり、要対策?以上、超シンプル。
 C−AX10から繋ぎ換えて、驚くやら戸惑うやら。今でも結構音場は広くなりつつあり、徐々に当方の目標へと近づいているつもりであったが、一挙躍進である。本当に、前後・左右・上下、共に2倍は広い。まだ、後方からというわけにはゆかないが、マトリックス再生ではなくただのフロント2ch再生でも同等の拡がりを聞かせ、むしろ、マトリックスよりもクリアーな音場を提供する。圧巻は「あはれ」の拍手音。自分で叩いた拍手の実音と区別が付かない。
 ソースやものによってはC−AX10やC−290Vよりも音像が大きく感じることもあるが、実態感のある音像で、慣れるとこちらの方が本当で、C−290Vは意図的なもの(ペンで書いた輪郭の様)があるような気がしてくる。音質はとにかくストレートそのものである。
 これが当方のみの意見なら、「また、あいつの言うことだから当てにはならん。」ということだろうが、実はバンナさんもはまってしまったのだ(すでに自作派ホームシアターwforumで公表されているのでここで言ってしまってもいいと判断)。
 実はそれだけではない。この後も続くけれど、それにはもう少し時間を頂きたい。

  3月16日   Bakoon Products

 当方と同郷であるからという理由で紹介するというわけではない。この方、知る人は知っているBacoon Products というガレージメーカーの主宰(とはいっても一人しかいない)である永井 明氏である。昨日そこにお邪魔してきた。もともとノンリニアな増幅素子で信号を増幅しない、特殊なアンプを作り上げた方だ。
 
 訪問して、ドアを開けてビックリ。これが個人の家とは思えないのだ。目に付く物全てが電子部品か、または電子系の本で、床から天井まで埋め尽くされており、通路というより隙間を移動すると言った方がいい。お世辞にもきれいだとか、整然としているとかは言えない(大変失礼)が、並々ならぬ異様な雰囲気で、始終ここで考案され、それが即試作・開発されていることが、ここから読み取れるのだ。
 
 今回の訪問では1台しかない試作機を聞かせて頂けることになった(型番を聞いたのだが忘れてしまった!)。新型SATRI−IC Ver.6.2を使用した50w+50wのアッテネーター付きパワーアンプだ。SPはメインSPが300wのSATRIアンプでとんでしまって、代用のNS−1000M、しかも送り出しは中国製廉価CDPだ。筐体の比較的小さな50wアンプ、相手の1000Mは強敵だゾ、という危惧はアペルギスのパーカッションの炸裂と共にすぐに吹っ飛んだ。これが凄いのなんのって。角が立っているのだ。かつてNS−1000Mをかなり使い込んだ経験のある当方としては、駆動力の弱いアンプで鳴らすと硬いだけの薄っぺらい高域と茫洋とした低域になってしまうことを熟知しているが、ハードドームツイーターなのにホーンみたいな高域の出方と、楽々とウーハーを駆動している感じに驚いた。
 
 次はDVD。DVD−Pも廉価版で、単なるアナログ2ch出力を直接SATRIアンプに入力しただけの結線。まずパールハーバーを鑑賞。「アーク」においてはドッカン・バッコンで、ゼロ戦の定位はそれ程でもないなと感じていたものが、何と何と「後上方から」飛んでくるのには恐れ入った。近くで爆裂散乱する破片の音はそこら中に散乱するし、遠くの爆発は遠くから響いてくる。本当にNS−1000Mのフロント2chのみなのか何度も確認したくらいだ。この音場感は経験がない。次に、中国製海○版のまだ未公開のミュージカル映画(これもタイトルを忘却)。これは内容はおもしろかったのだが、声が拡がりすぎて逆相のような、頭の後ろで定位するような違和感も感じられた。音声信号の取り出し方の問題か、または、DVD音声がそのようになっているのを正直に出してきているのか、その辺はわからなかった。
 
 家に帰って、頭を冷やして「あーく」の音を聞きながら反芻してみると、「あーく」の音場は絶対的空間は広いものの、ネッシー回りに貼り付いているように聞こえてしまってガッカリ。何とも表現力の幅が狭く感じてしまう。SATRIアンプは音場が上下・左右・前後ともに極端に広い。だから、オフマイクや音像が小さめに感じている録音では素晴らしい音場となる一方、大きめの音像ないしオンマイクの録音のものは肥大してしまう傾向にあるのかとも思う。カメルーンのオペラをきいてみたくて仕方がなかったが、今回はLP再生の準備まではご無理であった。
 

  3月13日   情報/時間密度
 最近、年のことばかりのたまっているけれど、当方、年をとったのか、情報処理能力が日増しに落ちている気がする。確かに、PCが果たす情報処理量はとてつもなく大きく、時間短縮につながっている。オーディオもしかり。デジタルだ、CDだSACDだDVDオーディオだ、デジタルリンクだ、光伝送だ、PCOCCだ、アニールだ、純銀だ、プラチナだ。情報量は増えて伝送速度は格段に早くなった?? しかし、、早くなった分、仕事量が減るわけでではなく、むしろ余るはずの時間を更に情報処理や仕事に使ってしまい、処理しきれない分はPCがために、家に持ち帰ってやらざるを得ない現実がある。おかしいゾ!! では、紙媒体が減ったのか?いや、住所や名前、はては職業までどこで調べたか、ダイレクトメールの類は増える一方。電子なんとか、というかけ声は大きいが、実働して紙がいらなくなったものは少ない。むしろ紙もPCも両方必要、なんて変なことになっている。
 
 年齢を重ねると共に、所属している団体もいつの間にか増えてしまって、やれなんとか会総会だの部会だの新年会だの記念パーティだの、、、。とても覚えきれんし、会出席など不可能である。メールでの案内だけならそれもいいが、何故か葉書や様々な大きさの封書で来るので、物理的処理も大変に面倒くさい。いつのまにか積ん読になって、気が付いたら期日を過ぎていたこと多々あり。そんなことなら、この際は原則全部欠席としておいた方がいいかもしれない。もともと人付き合いの下手な(自己評価)当方、いい加減、隠居したい気分だ。しかし、職業上の資格に関する会合には出席せざるを得ない。
 
 これは、オーディオにも当てはまる。バブルを過ぎて、新製品の数は相当少なくなってはいるけれど、現在の当方の体内時計にはかってみれば、情報量に比して時の過ぎるのが早すぎる。もっとじっくりやってみたい。もっとも、自分をしっかり持ってマイペースでやりゃあいいことではあるが、、、素人の性、情報に踊らされ気味になりがちだ。

  3月8日   富士総合火力演習DVD

 こんな物、買っちゃった。マイナーなジャンルだけにDVD屋さんで見つけたはずはなく、ネットショッピング(http://www.bandaivisual.co.jp/)で入手。「日本の自衛隊」で非常に御世話になっている当方であるが、実際に出かけて行って見たことがないわけで、これは買わずにはいられなかった。
 感想は?というと今から鑑賞(?)するのである。「見終わってからにしろ!」と罵声が飛んできているのは承知の助。前振りをしておきたかっただけだ。BANDAIであるからして、ちょっと心配なところもあるんだが、、、。

  3月3日   そもそも・・・

 オーディオは音を出す手段で、それを目的にしてしまったのがオーディオの趣味。だが、そもそも音の出るものがなければオーディオもない。
 今日は当方に続いて、当家大蔵省のお目出たいようなお目出たくないような日だ。別にそのために購入したわけではなく、たまたま時期が一致しただけである。もちろん、誕生日だからVn買って、と言われてもそんなこたあワニの腕立て伏せ、無理だ。このような代物は需要と供給のバランスなぞ関係なく「今、このタイプが欲しい。」といったって、すぐにはないのである。約10年間、チャンスがあればと、それとなく探しつつ、別の出るものをシコシコとヘソクリながらやってきたところに、馴染みの楽器屋さんからフッと湧いたようにこの話が持ち込まれた。
 家内が少女時代から使用してきたVnは、ガルネリのコピーで仏製のオールドだ。といっても分かる方は少ないかもしれない。このVnの音は、当方が家内と「お付き合い」していた頃(そんな時代もあったんです!)から聞かせられていた。本人も当方もいい楽器であることは認めるも、その音質は高域と低域に違いがあり、特に高域の硬さがどうしても付きまとって拡がらない傾向にあった。しかるに高域の演奏にはとてもシビアなところがあった。細身の家内にはそこが合っていないと感じていた。
 さて、これはストラディバリのコピーで伊製のおニューである。以前のものとは、元になる楽器も生まれた国も違う。音も全く別物で、高域から低域まで音質がそろっていて、明るい拡がりのある音がする。物として見ても美しい!2002年制作の全くのおニューが故、弾き込む程に音のキレ、滑らかさ、深み、浸透力、全てが変わってゆく。大変おもしろい。前のVnでは、「あーく」の横の練習室(吸音空間ともいう?)で弾いていると、2階の居間では音がわずかに漏れてきて、3階の寝室では殆ど聞こえなかったものが、今回は3階までハッキリと聞き取れるくらい違う。単に音量の差だけではない。本人もいたく気に入ったようだし(もちろん気に入るものに出会ったから購入したのではある)、うまくなったように聞こえるから不思議。しかし、今度は弓が合わないという。これまでの、きつめの音の楽器に対抗して音を出そうとする弓でこの楽器を弾くと、重た過ぎるのだそうだ。より軽めの弓で調和しながら弾くようにすると合うらしい。フ〜ン(=_=)。ちょっとオーディオにも似ているな。
 今までもそうであったが、これを購入したということは将来も、、、そもそも当方はハイエンドオーディオに入り込む運命にはないのだなあと感じた。別に、欲しいと言っているわけではないので悪しからず。え、誰に言ってるんだ?

  3月2日   変なもの聞いちゃった
 このところ能書きばかりで、ネタといえるようなものはなかったが、もともとここは日誌なのだ。
 さて、当方のオーディオは、結果的に、毎年、年末年始にかけて大きな変化を遂げることになってしまっている。一昨年は「あーく」という入れ物の完成、昨年はスピーカーの交代、そして今年はVの導入、、、。ところが実際Vを導入してみると、Aとのバランスというか、両立がこれ程難しいものかと思い知らされた。
 ネッシーは、本来スクリーンの脇でその性能を十分に発揮されるように設計されたものと解釈しているが、長岡先生も仰っていらしたように、Aでも十二分に通用する。見方によっては大型重量級バックロードSPを凌ぐ面すらある。これまではAのみで調整すれば良かったわけで、少しずつ納得できる音になりつつあったところに、Vが入ることによって、使い勝手や帯域バランスなど制約というか、妥協を迫られる部分が出てきてしまった。それを最も中庸でこなしてしまうのがC−AX10である。そういう意味からも、先日申し上げたようにC−AX10は貴重かつ本当にC/Pが高いのである。「あーく」完成直後、それを見込んでの導入に間違いはなかったと思っている。ただ、惜しむらくは好みの音の傾向とは少し違うのであった。
 そんな折りも折り、数日前の事、Bさんから一通のメールを頂いた。偶然とはいえ、それは空恐ろしい内容のメールであった。二人とも、全く同じ事を殆ど同じ時間に考えて実行していたのである。気味が悪いくらいだ。そしてそのアイテムを使用してみたところ、そろいもそろって二人とも衝撃を受けてしまった。今、真剣に導入するかどうか考え始めている。金額的な事を言えば、噂のFOSTERのベーシックモデルの一番短いやつくらいの出費だから、C/Pは抜群に高い。あとは、これをどういう形で当方のシステムに組み込むのかの問題だけである。
 「えーい、忌々しい。もったいぶらずに早く何なのか明らかにせんかい!」・・・いずれ必ず報告させて頂くが故、そこのところ、もう一寸お待ち頂きたい。

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