自分としてはオーディオに360度パノラマ映像のような音場を求めてやってきたつもりで、直に目に見える映像を組み込むことになったのは必然だったのだろう。確かに、広い部屋はダイナミックな音場を作りやすいし、大画面はそれだけでも遠近感が出る。しかし、やってみると音と映像の両立は、予想していたより遙かに難しい。実際に目に見える物がある場合と音だけの場合では、原点と歴史とその後の発展方向が違うのである。LP再生のシステムとハイビジョン再生のシステムは、方式があまりにかけ離れている。これを統合しようとすること自体、ナンセンスなのかもしれない。勿論、中型TVと組み込まれたサラウンドSPでも、デスクトップのPCに小さな7.1でもいいのかもしれないし、大型TVと2chでもいい。なんでもありの世界だから、こんなもんでいいや、と割り切ってしまっても構わないが、それは映画好きの方々であって、いわゆる趣味のVAではない。「あーく」のHPの表面だけ見ていると、とことん突き詰めているように見えなくもないが、良くお分かりの方々には、妥協の産物でしかないことは明白である。この妥協点を可及的高いところに求めて、四苦八苦しているのだ。
さて、現実としての近未来の目標がある。音場第一なら、音はネッシーを中心としたシステムを替えることはない。ただし、SPマトリックスから5.1等のマルチチャンネルに移行する。これは市販フォーマットがマルチチャンネルになってしまったから仕方がない。ただ、どうしてもセンターSPとSWだけは我慢ならないので、アナログダウンミックスの4chでいく。これなら、ソフトに入っている信号を捨てることなく、振り分けるだけだ。CDとLPは、2chに切り替えられるシステムにすることで同一システムに組み込む。これらを実現するには、マルチチャンネル・プリが不可欠だ。しかも、マルチアンプでやろうとするなら、5.1出力が2組以上必要になる。できればサラウンドSPもマルチ駆動したい。
LUXMAN CU-80、integra reserch RDC-7.1、Accuphase CX-260がこれを満たす。CU-80は8chまで対応し、4chアナログダウンミックスをマルチアンプで駆動できる。音質的にも十分オーディオグレード(?)だが、中古でも価格が守備範囲外・・・。RDC-7.1は 7.1出力を2組装備し、必要な分だけデジタル入力や映像処理ボードを追加できる優れ物。しかし、これも発売されたばかりで、オプションなしでも守備範囲外の価格・・(-_-;)。残るはCX-260。新品ではちょっときついが、中古なら・・ (^_^)v。でも5.1出力が2系統もあるのか?あるんですね。 RCAとバランス出力が同時に出せるのだ。もちろんそれぞれのレベルコントロールは効かないが、当方の環境では全てのパワーアンプにゲインコントロールが付いているので問題なし。ここにDCX-2496があれば相当なことができるというわけだ。
では映像はどうか。固定画素PJとしては、全ての映像が750pのドットバイドットで映し出されている現在、ある程度の満足はある。ただ先日から言っている様に、9インチ管の最高の映像を観てしまい、相当揺れている。国産高級車を買えてしまう価格のG90Uを一般家庭に持ち込んだ方が2人もいらっしゃる大分にはとても太刀打ちできないが、9インチ管の激安中古良品の出物がないものか。
以上、夢かもしれないが、こそこそとやってみよう。写真は、亡き父が残してくれたさくらんぼの木。昨年の台風で主なる幹が折れてしまったけれど、残った脇から生えている枝に見事に花が咲いた。満開である。あやかりたいものである。
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