戻る
Diary


| Back | Index | Next |

  3月26日   ジャーマン・フィジクス

 本当に珍しく、ハイエンドオーディオ試聴会とかいうやつに参加してきた。1〜2か月に一日、全くフリーの(拘束を受けない)休みを取ることが出来るようになったので、家族サービスも兼ねて博多まで出て行ったのだ。評論家の柳沢氏を招いての試聴会であった。目玉はDDD(と当方が勝手に決めつけている)。ピストンモーションではなく、ベンディング・ウェーブという連続して空気に駆動力をかけ、しかも周囲360°に音圧を放射できるユニットらしい。
 HRS 120 Carbonというスピーカーシステムは、Trobado40N相当のベディングウェイブユニット(これだけで 250Hz〜ハイエンドをカバーするという)に、カーボンファウバーを樹脂で固めたヘルムホルツ共鳴管に20cmウーハーを下向きに納めた下部を取り付けたもので、何とペアで 290万円(税抜き)也・・・・(。ヘ°)ハニャ。
 
 30分ほど遅れて入った。視聴室はホテルの一室、広さは広すぎず狭すぎず、横幅5m弱、左右対称の構造、前後は15mくらい(後ろの方にいっぱいお客さんが居たが、分からんだろうに・・・)、SP側の壁は角がラウンドしていて奥に一寸凹がある。高さは3mあるかないか・・かな。遅れたくせに、前から3列目(距離にして4m程か)、中央より一人分右寄りの視聴席をぶんどった。右後ろの方は、終始イビキをかいて寝ておられた。さぞお疲れなのだろうが、やはりこれは(〜_〜メ)。
 
 この際、アンプやCD-Pや接続はぬきにして(だって、総額1700万円・・・当方ごときが口を挟む余地無し)、出てきた音について感想を。眼見た目からは想像も出来ない(?)素晴らしいものであった。これぞハイエンド、まとまっている。破綻するかなぁと思うとギリギリでクリアしていく。強烈な個性があって、何でもこれ風に鳴らしてしまう。仮に、当方が本当の金持ちだったら、お客様も接待できるような広くて美しい書斎に置きたい感じだ。いや、決してBGMということではなくて、真剣に聞きつつも仕事がはかどる充実した音楽が聴けそうな感じ、とでも表現しておこう。もう一度、本当の金持ちだったらの話しである。実際の貧乏性の当方だったら、聞き惚れて仕事にならんのだけれど。あ、そうか、ハイエンドってそういう聞き手の状況でいける機器達のことなのかも・・・。だとすれば、こういったシステムに、あ〜だこ〜だといちゃもんをつけることはよしたい。ゴールドムントの真っ黒な皮製のマウスパッドをもらったからで言うのではない。
 
 詰まるところ、自室のハチャメチャなシステムは、野蛮の一言である。でもこれがいいんだな〜。
 

  3月24日   ベルリンフィルと子供達
 映画というよりドキュメンタリーの類に属するのだろうか。最近の映画、コンピュータグラフィックスを多用し、空想の世界が実写のごとくいとも簡単に(?)表現できるようになって、10年前とは比較にならない仮想現実が展開される。しかし、その表現技法だけに捕らわれすぎて、表現しようとしている核になるものの貧困さには、見終わった時にうなだれてしまう物が少なくない。ドキュメンタリーは人によってこれは映画とは言わないとか、つまらんとか好き嫌いがあると思うが、当方はより現実感を感じてしまう質である。
 
 さて、家内がレンタルしてきたDVDがこれだった。題名を見て 音楽物か・・・とあまり気にも留めなかったのだが、丁度WOWWOWで放送されることを知って視聴してみた。どっこい、共感を通り越して感動してしまった。恋愛映画や悲劇でもないのに、涙目になっていた。子供を鍛え育てる・・・他人を・・・人を鍛える・・・終局的に自分を鍛えるということ。生きている人間としての性だ。日本に於いても同じような社会の傾向にあり、当方も仕事柄、原点に立ち返ることの重要性をクライアントに説くのだが、比較的まとまりやすい日本でこの映画を撮っても、同じにはならなかった気がする。個人主義のいつも対決している人種においてこれをやったことで、よりいっそう分かりやすいのだと思う。目的を失った子供達だけでなく、今の「親」にも観ていただきたい映画である。ちと偉ぶりすぎたかな。お許しあれ。

  3月21日   映画3本

 昨日から本日にかけて DVDを1本、WOWWOWの放送を HDD録画したものを2本観賞した。
 
 DVDは ブラザーグリム。これは当方としては良かった。ストーリーは無茶苦茶だが、映像の方はおとぎ話を表した光の使い方が好きである。
 
 WOWWOWの1本目はオペラ座の怪人。前回放送はダメだったので、今度は良いかもと一寸だけ期待して観たのだけれど、やっぱりダメ。途中でやめてしまった。
 
 2本目はスチームボーイ。この映画は最初 DVDで見たのだが、その頃はDLP-PJで誠にハッキリクッキリ、もちろん高画質の類だった。しかし、前評判ほどではないし、ストーリーも当方には素直に入り込めないところがあって、いつかあるであろうハイビジョン放送に期待を込めてDVDはすぐ売ってしまったのだった。すでにDVDを持っていないし、PJも3巻に替わってしまっていて直接比較は出来ないが、本日の放送は良かったんじゃないだろうか。背景の立体感と質感が出ていたように思う。
 

  3月20日   BDP-S1
 Phile-webによると、米国ソニーは現地時間の16日、Blu-rayディスク・プレーヤーやBlu-rayディスクドライブ搭載VAIOを今夏から順次発売するらしい。Blu-rayディスクドライブを搭載したPC、「VAIO RCシリーズ」は2,300ドルで、4月には25GBの追記型BD-Rディスクと書換型BD-REディスクをそれぞれ20ドル、25ドルで発売。以降、50GBのBD-Rディスクを48ドル、2層式BD-REディスクを60ドルの設定で、相次いで発売するとのこと。
 
 BDプレーヤ「BDP-S1」は、1920×1080p出力に対応、DVD映像の1080pアップスケーリングもできるHDMI端子を搭載し、1080i出力対応のアナログコンポーネント端子も備える。MPEG2/MPEG4 AVC/VC1のデコードに対応。オーディオ出力については、HDMIでリニアPCMのマルチチャンネル出力。オーディオ回路は別構成とし、シャーシもオーディオ専用にチューンアップされている。HDMI非搭載のAVアンプとも組み合わせられるよう、光出力などを搭載し、既存の5.1ch出力にも対応するという。
 本機で再生可能なメディアはBD-ROM/-R/-REのほか、DVDビデオやDVD+R/+RW。MP3サウンドファイル、JPEGの静止画も再生できる。
 
 米国のSonystyle.comでは、3月17日よりBDP-S1の予約受付を開始、価格は999.95ドル。このまま国内販売すると消費税込み12万円程か。意外に安くないか?!

  3月18日   T500A MK2 その後
 今日、この日誌を読まれる方は一寸不幸。長くて分かりづらいのである。よろしく!
 
 T500A MK2、皆様、凄い感心がおありのようである。当方が入手したことをこの日誌にアップして、しばらく日にちが空いてしまったら、数名の方々から「その後どうなたんだ?」という直メールをいただいたのだ。というわけで、本日は中間報告。
 
 実は、当方の業界、今大変なことが起こってしまっていて、当該者支援とともに業務萎縮・意欲減退、早急対応等々で、ツイータ試聴どころではなかったのだ。すでに斜陽を通り過ぎて、逆に不足状態に入ってしまった当方の業界、このままでは崩壊も遠くない。業界としても、一般市民の立場に立ち返っても死活問題である。勘の鋭い方ならお分かりかも知れない。いや、PSE法ではないが、それも含めて最近の国政はどうかしている。え?、昔からそうだ?!ここでこれ以上語るのは不適当なので、アップが遅れた言い訳だけに留める事にする。
 
 さて、本題に入る前に述べておくことがある。当方、誰に言われなくとも「ヘボ・オーディオ」である。先人のマニアの方々のように、物質固有の音を超越した使い方が下手で、物質固有の嫌な音を出すのがホントに得意である(;。;)。だから、今までいろんな硬い素材で嫌な経験をしてきた。アルミはそこそこまとまった聞き慣れた音だが、どことなくザワザワした明るい音。ジュラルミンはアルミより硬くていいかと思えば、変な付帯音を伴う。ベリリウムはキンキンするし、ボロンは反対に死んでしまう。そんな中、マグネシウムと言えば最悪な経験しかない。かつてヘッドシェルでマグネシウム合金の物が流行った時期があり、当然、幾つも買い込んで色々やってみた。これがことごとく失敗。当時、我々の仲間内では、マグネシウム臭いと毛嫌いされていた。マグネシウムを燃やしたときの煙のような臭さ・・・といったイメージだった。だから、T500A MK2、購入するとき、ちょっと怖い物見たさみたいなところもあったのである。
 
 しかし、、、いい!当方が使ってきたツイータを振り返ってみるに、今サラウンドに使っているFT96EXは例外的であって、メインスピーカには何故かFOSTEX FT90の系統(FT90H, FT90HG, T900A)、またはYAMAHA JA-0506の系統(JA0605U, JA-4202)だけである。T500Aはオフ会でしか聞いたことがない。その経験だけでの感想である。とにかく素晴らしい切れ味だ。レーザーカッターのような切られたかどうかわからないタイプではなく、言わば超音波カッターやカミソリ的な切れ味がわかるタイプだと思う。エージングが進めば、または達人がお使いなら前者に近付くかもしれない可能性を秘めている感じもする。この辺はオリジナルT500Aの進化型と言っても良いと思う。ただ、先入観というかイメージが先行するからかも知れないが、エネルギーを感じる部分がT500Aより幾分高い方へシフトしている感じを受ける。FE-208ESとの繋がりで考えれば、オリジナルのほうが合わせやすいかもだ。ん、何か変なこと言ってるかな?
 
 「あーく」では、すでに、JA-4202は色づけが感じられて交換することは決定。次に、@FE-208ES(以後208)スルー+T500AMK2(以後MK2)、A208(ハイカット)+2450J+MK2、B208+2450J+ED-915(以後915)+MK2を試してみた。@もそれなりにいい。単純な接続で設定も決めやすい。しかし、マルチを経験した当方には、クロス付近の谷というかエネルギー不足を感じてしまう。Aは、その谷がなくなるだろうと予測したが、みごとにはずれてしまった。意外に2450Jとのクロスは相性が悪い。むしろ208スルーの方が高い方が伸びているのだ。Bは、915の金属音の表現と隙間を埋める働きが功を奏して非常に良い。結局、T500A MK2
はスーパーツイータとして使用し、5ウェイのままだ。3〜4ウェイになるかな、という淡い期待はなくなった。
 

  3月4日   スクリーン交換
 今更、古典的(?)なゲイン:2.8のビーズに交換してみた。ゲイン:2.6の物も用意していたんだけれど、どうせやるなら分かりやすい極端な変化の方が良いし、これは今でも業務用として売られており、3管の標準スクリ−ンだとも聞いた覚えがある。
 
 例のごとく、作業は深夜に単独行動である。仲間で寄り集まって作業するのも楽しいものなのだろうが、兎に角、自由時間がいつ出来るとも分からない職業柄(最近、富みにその傾向が強くなっているのには、まいっている)、そして一人で自由気ままにやるのが好きな性格(身勝手・我侭とも言う)が故のことだ。120インチのスクリーンを一人でどうやって掛け替えるのか?わざわざWeb.上で紹介する様な方法でもないが、やる気になれば出来てしまうのだ。しかも、従来のかけ方からの反省もあって、スクリーンの左右の位置が等しくなるような一寸したつり下げワイヤーの取り回しの改善もやった。これがうまくいって、だれも見ても居なければ誉めてもくれないけれど、自己満足・・・。
 
 いざ照射・・・「明るい!」DLP-PJ+グレイマットにも負けない。1292QJのコントラストとブライトネスを標準設定に戻しても、グレイマットアドバンスの調整時と同じぐらいの明るさである。ただちょっと気になる事がある。PJに相当な負担をかけているからだろうと思っていたのだが、どうも違っていたようだ。つまり、明るく単調な背景になった際、薄ピンクのギザギザの縦縞模様が出てしまうのには、変化がないのだ。これは何なんだろうか?
 
 さて、にわか調整をした後のインプレ。まず、明暗のダイナミックレンジが大幅に向上した。空の色や光り輝く表現は期待通り。暗部の階調も断然良くなった。色調はSONYっぽくなってしまったが、悪くはないし、今からの調整で何とか出来るだろう。悪くなった所もある。マットに比べると輪郭に切れがない。輪郭はマットの方が肉眼に近い気がする。また遠近感も若干後退したか。一言で例えると、WROMさんが仰っていたとおり「でっか〜い直視管のような映像」である。いわゆるフイルムライクではないということか。
 
 

  3月3日   期待のT500MK2

 オーディオの方でも、久々にこれは欲しいというものが出た。FOSTEXのHPに、3月発売のニュースが掲載されたと同時に、サウンドシティ熊本さんに発注しておいたT500A MK2、本日もう届いた。
 
 「あーく」のフロントSPは、ネッシーVを中心とした5ウェイマルチドライブになっているのだが、その最高音域には不満があった。ストーンテクノ製超ショートホーン付き ED-915はうまく金属音を表現してくれるし、高域は20kHz以上まで伸びているけれど、最高音域の繊細感が今一。そこでスーパーツイータを必要とするのだが、JA-0506ではちょっと音質が合わない感じがする。昨年、WROMさんのはこぶねとバンナさんのサティアンを襲撃した際、500Aがいたく気に入ってしまったのだった。しかし、そのころにはT500A MK2の噂も出始めており、ちょっとまった!だったのである。仕方なしに片チャン壊れているのは承知の上で、JA-0506とT500Aの中間のような音質のYAMAHA JA-4202を使用していたというわけ。もしかすると4ウェイで済むようになるかもしれない期待を込めて、まずはYAMAHAと入れ替えてみよう。インプレッションはまた後日。

  3月2日   スクリーンの重要性
 懸案であったスクリーンに一考。KIKUCHIのスクリーン評価用サンプルプレゼント(一次募集はすでに終了)でもらったA4サイズのサンプルを現スクリーンの端っこに仮留めして見てみた。ホワイトマットアドバンス、グレイマットアドバンス、スーパーグレインビーズ、シアターグレイアドバンスの4種類。サンプルのサイズはホント小さいものではある。しかし、やってみてこれはいい試みだと思った。スクリーン、何枚も自室に持ち込んで、比較した上で導入機種(?)を決める・・・本来は当然なんだろうけど非現実的。そんな方って少ないんじゃないか。
 
 「スクリーン」って、オーディオならスピーカーに当たるものかも。それだけにしっかりと選定しなければ大間違いをしてしまう。どんなにPJにお金を掛けようと、どんなに調整しようとも、スクリーンの特性を変えたり、その能力を超えることは出来ない。現用スクリーンはゲイン:0.9のグレイマットアドバンス、それなりの画を出しているつもりではある(全く自信はない・・・)。ところが、スーパーグレインビーズ(多分ゲイン:1.9)、その違いときたらおったまげた。白熱球と蛍光灯、薄曇りの空と晴れた日の青空ほどの違いがあるのだ。まぁ、対極にあるようなスクリーン同士なので当然と言えば当然か。一概には言えないが、3管PJ床置きの当方としては、高能率SPのごとく、ゲインが高く入光が散乱しないで情報ロスの少ないビーズを採りたくなった。少なくとも、視覚的には2倍以上明るい分、CRT-PJの負担を減らすことが出来るし、当方の好きな抜けるような青い空が表現できる。グレイが入ると落ち着いた画になるが、前述の部分では不満が出る。マットは更にしっとりした滑らかな画になるが、ギラッとした輝きの様な表現には向いていない。
 
 実は、つり下げさえすれば、4:3/120インチビーズスクリーンの実験ができるように準備は出来ているのである。楽しみ、楽しみ!あぁ、スクリーンつり下げ用に購入して余ってたコーテッドワイヤー、年末の大掃除で捨てたかも・・・(-_-;)

戻る

メールはこちらまで。