戻る
Gallery


これより<第二部>

| Back | Index | Next |

Tecnichs SP-20
Tecnichs SP-20
 順番でいくと次はLP-P。SONYの後に購入したのは単品モーターのTecnichs SP-20。SP-10mk2の時代だったが、当時の当方にはあまりにも高価だった。外形寸法はSP-10mk2と全く同じ。75回転がないこと、ターンテーブル裏のデッドニングがないこと、電源内蔵で起動トルクが 1.5kg/mであることが違う。似るは形ばかり成り、音も別物だということ。
 
 大阪ケーブルのLead consoleという鉛板と合板の積層キャビネットに組み込み、手持ちの SAEC WE-308Nを取り付けた(写真はモーターをお示しするためのもので、当時とはキャビもアームも違う)。やはり大音量派だったようで、このキャビネットをしてもハウリングには悩まされた。
 
 じきにトーンアームはWE-308SXへと進化し、カートリッジもヘッドアンプのいらない SATIN中心となった。この頃から長岡先生の影響が大きくなってきて、
「SATIN M-18BXはヘッドアンプを通した方が俄然元気になる。」
という先生のくだりにはまって、SONY HA-55を購入。これは誘導雑音にはシビアな機械だった。
1979年頃
1979年頃
Victor EQ-7070
Victor EQ-7070
 HA-55+M-18BXの音に馴染んでくると、Nakamichi 610の音が素直すぎて、NS-1000Mをもっとガツンと鳴らしたくなっていた。
 
 EQ-7070は1977年11月発売。1979年導入。専用FETの開発、エルナー特注電解コンデンサー、Vコンなどを投入。VIctorにおいては現在まで最高音質のフォノイコライザーアンプと思う。これもやたら熱くなるアンンプだった。薄型だが、中低域は厚く、高域はガラス質だった。もちろん、同社カートリッジMC-1との相性も良かった。
 
<仕 様>
MCアンプ:FET6石パラレル増幅、ゲイン32dB
MMアンプ:同相帰還ダブル差動低電流負荷プッシュプル増幅、ゲイン40dB
フラットアンプ:FET上下対称プッシュプル増幅、ゲイン14dB
電源:左右独立巻き線トロイダルトランス(供給電圧±55V)で電源インピーダンスは100MHzまで0.01Ω以下
 
<規 格>
入力感度・インピーダンス:Phono-1・2・3(MM) 1.8mV/100Ω
Phono-1(MC) 0.1mV/11Ω Phono-2(MC) 0.025mV/2.5Ω
消費電力 50W
外形寸法 W×H×D/42×61×378
重量 7.5kg
 
Trio L-05M
Trio L-05M
 こうなると次はパワーアンプ。このようにしてオーディオ迷路に入り込むのである。 モノラル片チャン5万円で100WのハイC/Pアンプ(写真は上当時のステレオ誌から)。2SC2337/A1007 NEC EBT エピタキシャルというトランジスタを採用し、「ハイスピードアンプ」とか「スルーレイト」とかいった言葉を一般化させた元となったアンプである。極めてマジメな音であった。
 
 ここでしばらく安定、結構満足して聞いていた。今考えれば、帯域を欲張らずに密な音場を作っていたように思う。でも、こぢんまりした感じに不満がでてきた。
SPZベース+Exclusive EM-10+SAEC WE-506
SPZベース+Exclusive EM-10+SAEC WE-506
右下のプレーヤー
右下のプレーヤー
 1980年、LP-Pはリジッドがいい、とMJ誌に掲載された特殊亜鉛合金(SPZ)を特注。ベースだけで60kgもあるLP-Pを組上げた。モーターはExclusive EM-10、トーンアームも進化してSAEC WE-506、脚はφ8cm真鍮円柱。ベースだけで80kgをこえ、総重量は計れていない。ドブ板の上に24mmラワン合板2枚重ねの自作ラック、その上に載せて、計100kg超。狂気の沙汰。ハウリングは激減したが、床がもたないことに気付いた。
 
 何故、今使用していないのか。それは、余りに重すぎて微調整しようとしても動かせないのが主因である。若い頃は一人でなんとかやっていたが、もう全く不可能。
YAMAHA FX-3
YAMAHA FX-3
 もっとダイナミックに鳴らしたくなっていた時、名古屋YAMAHAで開催された試聴会に参加したのが間違いだった。C-2a とBX-1で鳴らす、FX-1の浸透力の高く、しかも厚みのある音に痛く感動。FX-1は価格もさることながら、大きすぎて部屋に入らない。同時発売の、NS-1000M同等のミッドとハイに、36cmウーハーを大きめの箱に入れたFX-3の導入を決めた。それでも、6畳間では無理だった。そこで引っ越した。バカか!?
 
 6畳2間の間の壁をぶち抜いてくれる事を条件に部屋探し。そのご時世、誠におおらかな時代で、「OK」という大家さんが居たのである!しかも前のアパートから道を一本隔てた至近距離に・・・。引っ越し料金もいらないはずだが、硬くて重いオーディオ達、自分で運べるはずもない。懇意にして頂いていた、今は無きオーディオショップPACOのお二人と友人を2〜3人頼んだ。一本60kg以上あるFX-3を抱えて、アパートの5階から階段で下り、しかも道を横断するのは死ぬ思いだった、、、のはオーディオショップの社長の森さんとアドバイザーの渥美さん。もしこのHPをご覧であれば、ホント、すみませんでした m(_ _)m。オーディオを、今も性懲りもなく続けていることで許して頂きたい。(’04/02/19記)
 
 


戻る

takeo@yunohara.jpメールはこちらまで。