'04/04/29 初代Eminent導入。My Sonicはオーディオクラフト出身の松平氏方が立ち上げたメーカー、なるほどAC-03によく似た外観だ。新素材の採用により磁気効率を高め、低インピーダンスかつ高出力という相反する課題をクリアー。同様の考え方で画期的な構造を採用したortofon MC Jubileeがある。Eminent もその延長線上にある音のようにも感じられるが、全ての点で秀でていると感じる。10万円の価格差を考えれば当然かもしれない。結果、この時点でMC Jubilee は放出となった。
「正直申しあげて、従来のカートリッジでは聴くことのできなかった音楽の機微が、はじめて耳に届きます。」というメーカー自身のコメントに頷いている自分が居る。
'10/11/03 その後、Hyper、Ultraと上位機種が発売されてきたが、あまりに高価で手も足も出なかった。昨年、松平氏とのメールのやりとりで、今度出すGLというむしろC/Pの高い物を是非聞いてみて欲しいとのことであった。そんな中、 Ultraを自宅試聴する機会があり、確かにEminentの上位機種という方向性が感じられたが、当方の好みとはちょっと違うのだった。そして、その後にGLの新品を試聴してグラッときた。全帯域に音の芯がしっかりしており、強調されてないクッキリ感、Ultraより低域方向が締まって、中高域は明るく散乱する傾向にあった。細かい音もL1000を越えているようにも聞こえる。手持ちの初代Eminentと比較して、全ての点で当方の好みだった。この時点でEminentは交換に出されることになった。唯一の欠点はデザイン。Eminentは金属光沢のブルーのベースにシルバーのボディで格好良かったが、GLは普通になってしまった。
'11/07/31 WROMさんのアドバイスのごとく、シェルをV24Cさん特製の物に替えたら、少々不満のあった低域過剰がスッキリして最強、高域も本当に尖っている。スピーカユニットで例えるなら、中高音域が少し優しくなったFE208ESかな・・・。
それから、このカートリッジのおかげで、個体差、シェル、ネジ、リード線、そのハンダの種類、それにアームとのバランス等々、音は随分と変わることを改めて勉強させられた。
2012.01.21 シェル軽量化作戦決行。これは古〜いVictor Lab.の限定品。棚の奥にしまってあった未使用品を今回初めて使用。新幹線のパンタグラフ受けに使われているカーボンでできたシェル。指掛けも特注カーボングラファイト製。リード線はAET線材のモスビンさん特製。高音域は情報量多くシャープだがわずかに薄い。中音域は実在感があって、低音域はボン着く寸前でガンガン出てくる。
2012.01.28 V24Cさんの特製シェルに取り付けると、総重量は28g台に突入するにもかかわらず、EPA-100mk2であっても、他のより軽量のシェルよりは断然マシな音がするのはどうしてなのか。CHA-1、これはPH-L1000とほぼ同じ材質でやや薄く、カートリッジ取り付け部分に切り込みがないので接触面積が大きいという利点がある。V24Cさんのスペシャルシェルは強度だけでなく、接触面積を大きくとれるところもEminentに合っていたのではないかと考えたのだ。総重量23gになった。V24Cさんのシェルに比べると全体にハイ上がりで、よく切れ込み、低域はかなり締まってソフトよっては量感がわずかに不足気味かもだ。当方は、今のところはこちらをとりたい。
当方には宝の持ち腐れなので、オークションに出したら、なんとお知り合いの落札となった。
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