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ALBUM

(13)一階出入り口
(13)一階出入り口

 文章では説明しにくいが、この中央右寄りに見える鉄骨の支柱、および対側の支柱から、シャフトの見える側に向かって30度の角度で凸になる10cm厚ALC二重貼りの内壁が立つ。結果、ホームベース型五角形のリスニングルームができるという訳だ。この程度の非平衡面でどれだけの音響的効果があるかは、これもやってみないとわからない。
 従って、その壁から向こう側が巨大な吸音スペース兼、パイプシャフト(うるさい水の流れる音をリスニングルームの外に出す)兼、妻子の音楽練習室とあいなり、一件平和に落着!?
 天井の様子も見て取れる。デッキプレートはグレー、鉄骨は黒、壁は濃紺に塗装。天井高は3.5m。後に、4mにしておけばよかったと、少し後悔することになる。3.5mも4mも、コストは変わらなかったのだ。

(14)前 室
(14)前 室

 写真(13)の完成した姿。ここは「あーく」ではなく、「あーく」前室=練習室・兼吸音スペース・兼パイプシャフト。弦楽四重奏くらいなら充分練習できる程の広さがある。右の壁に見える扉が「あーく」への扉。仕切らないでこの部分まで「あーく」にしていたら、方舟と同じくらいの空間になったはず。いやいや、ただ計算してみただけですよ、奥様。

(15)出入り口(防音扉)
(15)出入り口(防音扉)

 10cmALC二重の壁の厚さを利用して、二重扉にしただけ。一応防音扉として販売されている最低のもので、扉とその周囲が密着するタイプ。厚くて高価なものより、安くても二重であることの方が効果が高い、と思ってのこと。

(16)背 面
(16)背 面

 その扉(右端)を入って振り返ると、この写真。右奥に向かって凸になっている壁がおわかりだろうか。ホームベース型5角形の山の部分である。ピンボケはご容赦の程を。

(17)重大問題発覚
(17)重大問題発覚

 正面の両角を囲うように積み上げた15mm厚ラワン合板製の未仕上げの箱以外、全てあり合わせの流用で、新たに購入した物はない。カーテンすら以前の住居の寝室の遮光カーテンをリメイクしたもの。
 
 面積も空間も十分に広い。機材を搬入すると、徐々に鳴き竜が減っていくのが分かる。早く音出しをしたい瞬間である。いつであろうと、誰に気兼ねすることなく理想の音量で聞ける。これはオーディオ・ファンにとっては至福の喜びである。
 
 最初は、その喜びの大きさのあまり分からなかったのだが、冷静になってゆくにつれて、ハウリングマージンが思った程にとれていないことに気が付く。せっかく、空間の広さと強度を最重要課題として専用ルームを作ったのに、これでは納得が行かない!!

(18)船底補強
(18)船底補強

 すでに失敗が露呈してしまった。床の強度不足だ。やはりズブの素人である。でも、ここで諦めないところがなんとやら。
 
 通常のご家庭なら、床上げをして畳なりフローリングなりで仕上げるところを、何もしていない。試算してみると、床上げ工事をして、オーディオに耐えうるであろうフローリングにしたと思えば、同等以下のコストで床の打ち増しができることが判明。新たにハイエンドパワーアンプ(当方がハイエンドと感じるのは100万円級)を一台購入するよりも余程安いのである!
 
 まずは機器を運び出して仮設置のプレハブ小屋に一時収納。何を隠そう、これが一番大変。それが終わると、壁の全周囲に渡って下から10cmだけGL板を切り取り、壁から直接配筋し、床にはアンカーを打ち込む。表面のエポキシ塗装は剥離せずにコンクリートを打増して、巨大なサンドイッチ状態にする。結果、強度だけでなく、下からの防水性も上がるという一石二鳥を狙う。これも全く当方の思い付きであり、この方法がいいという確かな根拠はない。ついでに当方の設計ミスであった床配線の位置も変更してしまう。ころんでもタダでは起きない。
 

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Last updated: 2023/6/11

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