SATRIの新型フォノアンプだ。誠に光栄なことに、市販前に試聴させていただいている。世界初インプレッション(笑)?
今回は基板が全面変更された。素子が手に入らなくなってきているので、基板実装で設計し直しされたらしい。その分、基板が画期的に小型化されて、同一キャビネット内に結構な容量のトランスを抱えているけれど、基板から距離が取れていて、ノイズも問題ない。また電流増幅という特徴のために、MCカートリッジにとっては理想的な増幅がなされることは変わらないが、CPUによる入力セレクタでバッファーの入ったMM入力回路にも切り替えられるところが、これまでのSATRIフォノアンプと異なるところだ。
入力2系統、それぞれでMC/MM切り替えとゲイン調整ができて、極めて使いやすい。フロントパネルも黒の梨地塗装で、より一般的な意匠(韓国では受けるらしい)になった。個人的にはこの方が良い。
音の方はと言えば、どんどん耳も老化している当方の感想に過ぎないので、程々に聞いておいて欲しい。まず、バーンインに少々時間がかかる。2〜3日で評価しない方がいいようだ。最初、特にMMはやや荒い印象があるが、なんだか辛口であろうことは感じ取れる。徐々に良い意味での艶が乗って来るけれど、この荒さはわずかに残る。これがMMの本性なのだろうか?MCは個人適にはほぼ文句ない。全くお化粧っ気がなく、試聴した経験のあるものと比較すれば、例えば質も音作りも一流であろうアキュとは違った傾向である。不思議な点は、カートリッジのお値段に比例した差異を感じないところ。電流増幅の特徴なのか?
当方は導入したいんだが、果たして、お値段は如何ほど?
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