密かに暖めていたサブプレイヤー、やっと組み終えた。SAECの鉄ベースSBX3の脚を真鍮製円柱に取り替えてリジッドとし、SP10mkUを装着。本当はmkVがいい
のだが、なかなか手に入らない。そしてDynabectorのダイナミックバランス型トーンアームDV507。
昔から、Dynavectorの質量分離型アームは、テクニクスとは別の意味で憧れであった。太くて重いアームが水平方向のみに動き、その先にある短いアームが垂直方向のみの動きを担当する。しかも、ダイナミックバランスといって、バネで針圧をかけるタイプなので、常にほぼ一定圧で針を盤に押しつけているので、LP盤の反りの影響が最小となる仕組みである。安定性においては史上最高のアームであろう。
垂直方向担当のアームが短いので、反った部分では針の盤に対する角度が変化するという欠点もあるが、再生出来てナンボの世界である。しかし、これとて昨日のようなヒドイ反りには対応できない。そんな時は、テクニカの吸着シートを使用するしかない。ただ、当方ものぐさで、いちいちシートを取り替えて、かつシュポシュポと盤を吸着なんぞやりたくない。
さてDV507、15万円の希望価格でも完全に赤字で、生産中止の可能性があるという。何ともAD受難の時代である。いや、すでにADは終わっているとうご意見も少なくないのではあるが・・・。
サテン、FR、SAEC、マイクロと、アナログの火が消えてゆく中、ダイナベクターさんは、独創的なカートリッジ、ヘッドアンプ、そしてトーンアームまでそろえている、AD再生にとっては貴重なメーカーである。ここにエールを送りたい。
!!がんばれ、ダイナベクター!!
2001.12.18 お詫び と 訂正
当方の認識不足で、DV507の価格が、月単位で値上になっているように受け取られる表現になっておりましたこと、ここに関係各位にお詫びしますと共に、一部文面を訂正
し、以下に正確な状況を再掲いたします。
実際は下記のような経過を辿っており、短期間の値上げではありません。
1983‐1991年 \120,000
1991‐1999年 \150,000
2000‐2002年 \210,000
2002年 − \280,000(受注生産品)
2023.05.05 加筆
その後DV 507MKU となって久しく、何度かの値上げがあり、現在の販売価格は\1,012,000(税込み) になっている。
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