AT-ART1000も密着シェルセラミック版も購入してしばらく経過するが、シェルに至っては買ったままの状態だった。MC-L1000があと一個になった今、AT-ART1000を使いこなすしかない。テクニカのAT-Ti15ANVに取り付けた状態では、MC-L1000に比べて、高音域の切れがいまいち、音像もやや大きく大雑把な感じだった。このカートリッジはシェルを選ぶ。というのも、ネジ穴が長く、シェルにネジ穴が切ってあるタイプか、シェルの厚みがそれほどでもないものしか装着しずらいのだ。しかも、ねじの頭が固定される部分の切れ込みが狭く、使えるネジが限定される。本体を削りたくなるが、さすがに60万円の本体を削る勇気はないので、頭が小さめのネジの頭を更に削って使用することになる。
セラミック系のシェルの中でも厚みが薄めで、たまたま先端部分の形状が純正のように一致する密着シェルを試してみた。いい変化の傾向ではある。音場は匹敵するくらいかもで、左右の分離はわざとらしく感じるくらい。低音域は引き締まり、中音域の人の声は張り出し、高音域の切れも増すけれど、ちょっと全体に荒さがある。今後のセッティングでなんとかなりそう。PH-L1000も再度試してみよう。
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